喫煙時に吐き気やめまいといったヤニクラの症状が起こることもありますが、悪化した気分や体調がどのくらいで治るのかが知りたい方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、ヤニクラは早くて15分程度で落ち着きますが、場合によっては治るまでに4時間ほど掛かることもあるので、ヤニクラを未然に防ぐ意識も大切です。
この記事では、ヤニクラの原因やどのくらいで治るかの目安とヤニクラしない方法などを解説していくので、タバコ初心者の方もぜひ参考にしてみてください。
目次
タバコ初心者に多いヤニクラの症状はいつまで続く?手の震えなどがどのくらいで治るかを解説
タバコに慣れていない方などが喫煙した後に、一時的に体調が悪化して、様々な身体症状が現れることを「ヤニクラ」と呼びます。
基本的にヤニクラは時間の経過と共に自然と落ち着いていきますが、どのくらいで治るのかの目安を知らないとタバコ初心者の方などは不安になってしまうはずです。
まずはヤニクラがどのくらいで治るのかの時間の目安と、具体的なヤニクラの症状といった基本的な情報から確認していきましょう。
ヤニクラ症状の緩和には早くて15分程度・長くて4時間程度かかる
タバコが燃焼する際に発生する一酸化炭素が、酸素を運ぶヘモグロビンと結びつき、脳へ運ばれる酸素が減少することによってヤニクラは起こります。
どのくらいで治るのかはヤニクラの程度にもよりますが、軽度の酸欠であれば約15分~20分ほど安静にしていると、症状が緩和すると言われています。
一般的には、体内の一酸化炭素濃度が半減するまでに約3時間~4時間ほど掛かると言われているので、場合によっては体調不良が長く続くこともあるでしょう。
具体的なヤニクラの症状
症状の重さ | 具体的な症状 |
---|---|
軽度 | ・ふらつき ・めまい |
中程度 | ・頭痛 ・吐き気 |
重度 | ・痙攣 ・失神 |
軽度のヤニクラであれば、喫煙直後に軽いめまいやふらつきを覚えるといった症状が現れ始めます。
ニコチンやタール値の高いタバコでヤニクラを起こすと、頭がズキズキと痛んだり、気分が悪化して吐き気を催す可能性もあるでしょう。
体調のコンディションが悪い状態だと、痙攣を起こしたり失神して倒れる危険性もあるため、症状が軽いうちに喫煙を中止して体調を回復させることが重要です。
ヤニクラになりやすい状況
- 初めてタバコを吸った時
- 連続で何回も吸った時(チェーンスモーク)
- タール値が高いタバコを吸った時
- 体調不良や睡眠不足の時
- お酒を飲みながらタバコを吸った時
- 空腹時や満腹時
- 換気不足の部屋で吸った時
初心者の方が初めてタバコを吸った時や、連続でチェーンスモークした時などにはヤニクラが起こりやすくなります。
また睡眠不足による体調不良や、飲酒中に二日酔いなど、コンディションが悪化している時はタールやニコチンの影響を受けやすいので要注意です。
部屋の換気不足で酸素が少ない時に喫煙すると、一気に酸欠を起こす危険性があるため、こまめに窓を開けて換気しながら喫煙すると良いでしょう。
ヤニクラの4つの治し方をご紹介
ヤニクラの具体的な症状や、どのくらいで治るのかの詳細が分かったところで、次はヤニクラの治し方について確認していきましょう。
基本的には安静にして深呼吸したり軽く運動するなど、血流に新鮮な酸素を乗せて回していくことが、ヤニクラを治すポイントとなります。
ここからは危ないヤニクラの治し方をご紹介していくので、喫煙中に体調が悪くなった時はできそうな方法から試してみてください。
治し方①:深呼吸
ヤニクラの症状が現れた時の治し方1つ目は、落ち着いて深呼吸を行うことです。
ヤニクラの原因は一時的な酸欠なので、普段よりも深い呼吸を繰り返して、新鮮な酸素を体内へ取り入れることが重要になります。
まずは、体内の古い空気を全て出すイメージでゆっくりと口から息を吐き切り、鼻から酸素を吸ってお腹を膨らませるまでを1セットとして、10セットほど繰り返してみてください。
治し方②:水分を摂る
ヤニクラの症状が現れた時の治し方2つ目は、こまめに水分を摂ることです。
自宅の水道水かコンビニなどでミネラルウォーターを買ってきて、こまめに水分補給することで体内の一酸化炭素やニコチン濃度を軽減できます。
水を一気にガブ飲みすると逆に気分が悪くなる可能性があるので、ゆっくりと一口ずつ水分を摂りながら、しばらく安静にしましょう。
治し方③:横になる
ヤニクラの症状が現れた時の治し方3つ目は、横になって安静にすることです。
横になって楽な姿勢を取ることによって、タバコから摂取した一酸化炭素やニコチンなどの排出が促進されて、気分が回復するまでの時間が短くなります。
特に、重度のヤニクラだと失神して転倒し大ケガを負うケースもあるため、二次被害を防ぐためにも椅子に座ったり、ベットで横になりながら回復を待ちましょう。
治し方④:軽い運動
ヤニクラの症状が現れた時の治し方4つ目は、軽い運動をしてみることです。
ヤニクラの不快感や緊張によって肩や首などの筋肉が固まることがあるので、首を左右に倒したり肩甲骨を回すといった、軽いストレッチをしてみましょう。
ストレッチで血行が良くなると気分も改善しやすくなるので、体調を見ながら無理のない範囲で身体を動かしてみてください。
危ないヤニクラを引き起こす3つの原因を解説
具体的なヤニクラの治し方をご紹介してきましたが、そもそもヤニクラはなぜ起こるのか、原因を詳しくご存知ない方も居るはずです。
記事の前半で軽く触れているようにヤニクラの主な原因は酸欠ですが、そもそも体質としてタバコの成分が合わずに気分が悪化している可能性もあります。
ここからは、危ないヤニクラを引き起こす原因と具体的な危険性を解説していくので、予備知識として参考にしてみてください。
原因①:酸欠状態
危ないヤニクラを引き起こす原因と危険性1つ目は、酸欠状態です。
タバコの煙に含まれる一酸化炭素によって、脳へ運ばれる酸素の量が低下してしまうと、酸欠状態を引き起こしています。
特に、新鮮な酸素が少ない閉め切った部屋などで喫煙すると、一酸化炭素濃度が上昇しやすくなり、ヤニクラの症状が重くなる危険性があるので注意してください。
原因②:脳貧血
危ないヤニクラを引き起こす原因と危険性2つ目は、脳貧血です。
喫煙時に摂取したニコチンが交感神経を刺激して血管が収縮してしまい、血流そのものが悪化して酸素が脳へ届きにくくなってしまうのも、ヤニクラの主な原因となります。
脳貧血の症状が重いと痙攣や失神を引き起こす可能性があるので、特にタバコ初心者の方がいきなり強い銘柄を吸うのは避けた方が良いでしょう。
原因③:タバコの成分が体に合わない
危ないヤニクラを引き起こす原因と危険性3つ目は、タバコの成分が体に合わないことです。
タバコの煙にはニコチン・タール・一酸化炭素を始めとした、5,000種類以上もの有害物質が含まれており、何らかの成分が体質に合っていない可能性があります。
体質的にカフェインやアルコールを受け付けない人が居るように、いつまでもヤニクラが繰り返される場合は、元々タバコが向いてない体質ということも考えられるでしょう。
ヤニクラしない方法・予防策を5つご紹介
ヤニクラがどのくらいで治るのかを知り、具体的な治し方を実行することも大切ですが、そもそもヤニクラの危険性を回避することが何よりも重要です。
タバコの吸い方に気を付けるだけでなく、環境や身体のコンディションを整えるといった方法を試すことで、ヤニクラしない可能性が高まります。
続いては、ヤニクラがどのくらいで治るのかにも影響する具体的な予防策を5つご紹介していくので、日々の習慣として取り入れてみてください。
予防策①:肺に煙を入れすぎない
ヤニクラしない方法と危険性に対する予防策1つ目は、タバコの煙を肺に入れ過ぎないことです。
一息でタバコの煙を肺にたくさん入れると、体内のニコチンや一酸化炭素の濃度が一気に上昇するので、ヤニクラを引き起こす可能性が高まります。
あえて口腔喫煙で味や香りを楽しんでみたり、口に溜めた煙を半分吐いて残りを肺に入れるようにするなど、上手く喫煙量をコントロールしてみてください。
予防策②:換気をする
ヤニクラしない方法と危険性に対する予防策2つ目は、部屋の換気をすることです。
閉め切った部屋でタバコを吸っていると、体内だけでなく部屋の一酸化炭素濃度も上昇していくので、定期的に換気することを心掛けてみましょう。
シーシャバーなどに行く場合は、なるべく換気対策がしっかりしている店舗を選び、あまり混まない時間帯に訪ねてみることをおすすめします。
予防策③:睡眠を取り体調を整える
ヤニクラしない方法と危険性に対する予防策3つ目は、睡眠時間を確保して体調を整えることです。
睡眠不足であくびが出るのは、不足した酸素を補おうとしているという見方もあり、そもそも酸欠の状態でタバコを吸うと余計にヤニクラの症状が悪化してしまいます。
体調を整える上でも、普段からしっかりと睡眠を取ることは重要なので、寝不足を自覚している時はタバコを控えるようにしましょう。
予防策④:吸う時はお酒を飲まない
ヤニクラしない方法と危険性に対する予防策4つ目は、タバコを吸う時は飲酒を控えることです。
お酒には利尿作用があり体内の水分量が減ってしまうため、一酸化炭素やニコチン濃度が上昇しやすく、ヤニクラが起こりやすくなるので注意してください。
どうしてもお酒を飲みながらタバコを吸いたい時は、こまめに水を飲んでおくとヤニクラの諸症状をいくらか予防することができます。
予防策⑤:喫煙を控える
ヤニクラしない方法と危険性に対する予防策5つ目は、喫煙を控えることです。
最も確実な予防策はタバコの本数やペースを抑えることなので、ヤニクラしやすい体調を自覚した際は一時的に喫煙を控えてください。
タバコは吸いたいけどヤニクラを避けたいという方は、ニコチンや一酸化炭素などの影響がない電子タバコの購入や、乗り換えを検討してみてはいかがでしょうか。
ヤニクラに関する3つの質問に回答!
ここまで、ヤニクラの原因や危ない理由と、どのくらいで治るのかといった情報をまとめてお伝えしてきました。
しかし、記事を読み進めていく中で「ヤニクラが気持ちいいのはなぜ?」「タバコに慣れたらヤニクラにならない?」といった疑問が浮かんだ方も居るはずです。
最後に、危ないヤニクラの症状に関連した3つの質問に分かりやすく回答していくので、気になる項目があればぜひ目を通してみてください。
質問①:ヤニクラで手の震えが出ることはある?
ヤニクラの症状として、血行が悪化することで喫煙直後から手の震えが起こることは十分に考えられます。
また、タバコを吸っていない時でも手が震える場合は、ヤニクラではなく何らかの病気が原因である可能性も疑われるでしょう。
手の震えを放置するのは危ないので、不安のある方はお近くの病院で診察を受けてみることをおすすめします。
質問②:ヤニクラが気持ちいいと感じるのはなぜ?
酒の酔いかヤニクラかわからん状態が1番気持ちいい
— え⃠の⃠き⃠ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ (@OREGA_ENK) March 10, 2023
ヤニクラの感じ方には個人差があり、気分が悪いと感じる方が多い一方で、気持ちいいと感じる方も居るようです。
ヤニクラの状態を「お酒を飲んだ後の酩酊感に似ている」と表現する方も居ますが、ヤニクラが気持ちいいと感じるのは酸欠による脱力感や、ドーパミンによる興奮が主な理由と言えるでしょう。
記事内で解説しているようにヤニクラは危ない症状なので、不快なはずのヤニクラを心地よく感じている方は、重度のニコチン中毒や依存を引き起こしている可能性があります。
質問③:タバコに慣れたらヤニクラにならない?
タバコを吸う感覚や吸いごたえの強さに慣れてくると、身体が適応してヤニクラの症状や頻度が低下していく傾向にあります。
初心者がヤニクラになりやすいのは、突然体内に入ってきたニコチンに身体が対応できていないことが主な原因なので、刺激や変化に慣れれば普通に吸えるようになってくるでしょう。
しかし、睡眠不足やアルコールの摂取などと重なってヤニクラが起こる可能性はあるので、タバコに慣れたからといっても油断は禁物です。
倒れる危険性がある危ないヤニクラの原因とは?どのくらいで治るのか治し方やヤニクラしない方法まとめ
この記事では、危ないヤニクラがどのくらいで治るのかの目安と、具体的な治し方や予防策について解説しました。
ヤニクラはタバコの一酸化炭素やニコチンによる酸欠が主な原因なので、喫煙した場所の環境や体調によっては重い症状が現れる危険性もあります。
どのくらいで治るのかは個人差がありますが、予防策を徹底することでヤニクラの症状を抑えられるので、習慣として今すぐできることから取り入れてみてください!